1989年。時代は昭和から平成へ、ベルリンの壁の崩壊、天安門事件、バブル経済の絶頂期に大阪のとある商社に入社しました。
入社当初はあこがれの大阪本町の商社に入社でき喜びいっぱいだったのですが
働いてるうちに「何かがおかしいぞ」と感じるようになりました。
お給料もボーナスもどんどん上がっていくし、おいしい物もたくさん会社の接待で食べさせてもらえる、週末は友達と遊びに出かけ、すごく充実した人生を送っているように見えるけれど、
入社当初は生き生きとした目をして働いていた同期たちも、だんだんと年取ったおじさん、おばさんのようになって行く。
目を見ると、はじめにあった輝きはどこかに消えて行ってました。
そんな私も仕事のストレスから、過食症の初期段階の症状が現れ、毎日会社帰りにコンビニによってポテトチップスとチョコチップクッキーを買って帰りそれを全部食べてしまうという生活を続けていました。
体重は入社当時より12キロも増えていました。
かかりつけの病院の先生に
「君はこのまま行くと精神病院に行かなあかんようになるよ。」
と言われ、はじめて私は精神が病んでいたんだということに気づき、先生の前で号泣しました。
あまりのショックにその後のことはあまり覚えていませんが、それからは
「どういう方法で死のうか」
とばかり考えていました。
会社に行っても仕事が手に付きません。机に座って仕事をする振りをしながら「どの方法で死ぬのが一番楽で、他人に迷惑をかけないだろうか」と考えていました。
するとある瞬間、きっとどん底をついたのでしょう。突然「ピカー!」と身体中に閃光がはしりました。
本当に電気ショックと言うか、電気と言うよりも神々しい光が私の身体の中を突き抜けたのです。
そして次の瞬間
「な~にを私はうじうじと考えていたんやろう。私は、結婚もしていないし、貯金もあるし、縛られるものもない。何でも好きなことできるやん!」
と気持ちが180度切り替わったのです。そして、レポート用紙を机の上にだして、これからやって行きたいこと20~30項目くらいを書き出していき、そして
「よし。今からこれを上から順番にやって行くぞ!」
と思ったのです
-3-へつづく
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